硝酸とアピスト

硝酸とpH

pHを落とす方法

まず、水のpHを下げる方法なんですが、ざっくり分けると

  1. 酸性のものを加える
  2. アルカリ性のものを抜く

この2つです。

生物ろ過によって硝酸が蓄積しpHが下がっていく場合、1の方法をとっているわけです。

きちんとアンモニアが分解されていれば、硝酸が蓄積するほどpHが下がります。

(pHが下がっているほど硝酸が蓄積しています。)

そして、pH4ぐらいの水でも硝酸の毒性によってアピストが死んだという経験はありません。

硝酸は毒?

はじめてアピストを飼育するとき、「硝酸が蓄積しすぎると毒」という知識が働き、硝化作用によってpHを下げる方法に不安を持つ方が多いと感じます。

(僕も最初そうでした。)

「硝酸の濃度は低く、pHも低い水」を作ろうとすると、

  1. 硝酸以外の酸を加える
  2. 水の硬度を下げる(RO水を使うなど)

この選択肢があります。

逆にいうと、ほかの方法ではpHは落ちません。


Q. 硝酸の毒性の原因は何なのか?

A. 酸性であること。

酸性の物質は水中で水素イオンを生じ、この水素イオンがタンパク質と化学反応すれば、タンパク質は変性して機能を失ってしまいます。

毒といわれるものは生体内の物質と化学反応し、正常な働きを阻害します。

では、改めて考えてみてください。

硝酸以外の酸に毒性はないのでしょうか?

マジックリーフから出る腐食酸、テトラのpHマイナスは硝酸と違って安全なのでしょうか?

中性付近の新しい水を好む魚種は硝酸の蓄積した環境では体が白く濁ったりして本当に死ぬと思いますが、そもそも彼らは酸性の水が苦手ではないでしょうか。


毒性を考えるうえで補足しないといけないことがあります。

アンモニアの毒性については、水溶液がアルカリ性ということだけではありません。

硝酸の例では水素イオンが毒性の原因としましたが、アンモニアの場合、アンモニアそのものに高い反応性があります。

アンモニアそのものがタンパク質などと化学反応を起こし、その機能を壊します。

誤解を招いてしまったかもしれませんが、毒性につながる物質の性質は酸性・アルカリ性だけではありません。


さて、硝酸は本当にアピストにとって毒ではないのか?

pH4ぐらいの水(そのぐらい硝酸が蓄積した水)でも、硝酸の毒性によってアピストが死んだという経験はありません。

死ぬときは細菌性の病気が殆どで、毒物による内臓疾患は観察している限りでは未経験です。

もちろん、魚の病気は複合的な要素の積み重ねで生じるので、これだけでは毒性を完全には否定できません。

しかし、魚が病気になるときは他にもっともな原因が見つかることが多いです。

まとめ

飼育を始める段階で抱く、硝酸はアピストにとってよくないんじゃないかという疑問。

これはまだ根拠のない仮説です。

そこから自分で経験を重ねて仮説を検証していくわけです。

硝酸の毒性は、自分でアピストを飼ってみた経験や専門店の話を考慮すると、気にしなくてもいいほど低いと思われます。

先ほど述べたように、魚の病気は複合的な要素の積み重ねで生じます。

ですから、一部分だけを切り取った理論よりも魚そのものを観察することが最終的には重要です。

補足

pHが下がるまでに必要な硝酸の濃度は、元の水の硬度によって上下します。

あまり硬度の高い水の場合だと、アピストの種類によってはpHが下がっていても水が濃すぎるのかなと感じることがあります。

その場合はRO水で薄めるなど、自分の思った通りに工夫してみてください。

うちでは、時々ホイグネイの水をRO水などで換えると、喜んでるな~元気になったな~と感じます。

この記事の「硝酸は濃くても平気」という情報に囚われすぎず、魚が喜ぶようにお世話してあげてください。

何事にも限度があります。

そして、やらずに判断するのではなく、まずはやってみて頂きたいです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です