低pH水槽 その2

 今回は硝化作用による低pH水槽の立ち上げ方です。これはまだ僕自身も修行中なのですが、これまでの飼育で学んだことについて自分なりにまとめていきます。

 さて、僕がおすすめする立ち上げの手順は以下の通りです。

1. 大き目の金魚を飼う。(僕は大きくなったサイヤミーズを使ってます)
2. 餌を魚が死なないように増やす。
3. pHが6以下まで下がってきたら金魚を取り出してブリードラミレジィを導入。ラミレジィだけでは餌が食べきれてない場合は、マジナータスペンシルフィッシュなどを必要な数加える。

 金魚を飼う理由ですが、アンモニアに強くて病気になりづらいからであり、死なない魚であれば何でも良いと思います。
 水槽立ち上げ初期では生物濾過が行われません。入れる餌を控えめにすることが大事です。また、バクテリアが機能し始めても水質が酸性に傾くまでには壁があります。硝酸は気化する酸ですので、少量の餌やりをいくら続けていても硝化作用でpHが下がるまでには至りません。少量の餌やりで水槽を立ち上げ、既にバクテリアが機能しているとしても低濃度のアンモニアを分解するバクテリアが少量しか育っていませんし、分解には時間がかかりますのでpH7以上の水質ではアンモニアが中和されないまま分解までの時間を水槽内で漂うことになります。この間に魚が受けるダメージが大きすぎたり、分解しきれないアンモニアが蓄積しだすと簡単に病気を引き起こします。この餌を増やそうにも酸性に傾いていないために増やせない状態を抜け出すために丈夫な魚を使うのが有効なのです。
 金魚はアルカリ性を好む魚ですので、元々アンモニアが中和されづらい環境に住む魚です。ですから金魚を使うことをおすすめします。ほかの魚種での経験を書いておきますと、ブラックモーリーだと水温を30度付近に保たないと白点病になりやすかったです。また、サイヤミーズは酸性の水への耐性はありましたが、アルカリ性、アンモニア過多の環境にどれだけ耐えられるのかはまだ分かりません。実は金魚もまだ経験ないんですけどね(−_−;)大きくて丈夫な魚種がおすすめです。始めからアピストを使いますと、なかなか餌を増やせず前進しません。
 ピートなどを使って酸性にしてしまえばいいじゃんと思うかもしれませんが急な水質変化はバクテリアの活性を損ない、アンモニアの分解量が減り、結局pHが戻ってしまうものと考えています。

 中途半端な経験と知識でこのようなことを書いてしまいました。飼育の経過日記程度にお読みください。中和されたアンモニアは本当に毒性が減るのか、どのような機構でアンモニアが生体に悪影響を与えるのか説明できていませんし、水槽の立ち上げからpHが下がるまでのきれいなデータがまだありません。いずれまた詳しく調べようと思います。

 この写真の右側の水槽がブラックモーリーを使って立ち上げた時のものです。一時的にpHは6以下まで下げることができましたが、その後上がってしまいました。次回は3番のラミレジィを導入する理由について書かせて頂きます。

にほんブログ村 観賞魚ブログ アピストへ
にほんブログ村

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。